2008.12.21

総括 「篤姫」

 さて、総括。

 この不景気な時代には相応しい、景気のいい(?)話だったと思います。
 大奥という外界から切り離された世界を描いているので、幕末独特の分かりにくい政治情勢や悲惨な空気がドラマからはあまり感じられなかったのと、篤姫が世界(大奥)の中心にいて周囲からも支持されていたので、見ていて気持の良いくらい主人公の思ったとおりに話が進んでいく、というあたりが気軽に見れたんじゃないかなぁと思います。幕末物なのに、長州や会津をばっさり切捨てたあたりも、「篤姫」を分かりやすくした要因の一つですよね。個人的にはこういう切捨ては、思い切ってて良かったと思いました。
 気軽、わかり易い、この辺が高視聴率に繋がったのではないかと愚考しております。はい。

 
 (注)ここからちょっと批判的?

 …ただ、その分あまり起伏のない大河になってたような気がします。(安心感があるともいえますが。) 篤姫がイマイチ歴史に翻弄された女性には見えなくて、ね。どっちかというと女帝? まぁ、前向きで明るい篤姫の性格が、運命に振り回されるだけではなく立ち向かっていく強い女性に見せたという風にも取れるかもしれませんが、そう感じ取るには篤姫が何でも出来すぎちゃったんですよねぇ。

 もう少しだけ言わせて頂きますと、今回の大河では、予想より篤姫が3割増ほど上方修正、周囲の方々が相対的に下方修正されてたかなぁ、という印象があります。(あくまで個人の印象ですよ。) 何せ主役ですので、結構プラス修正が入るとは思っていましたが、予想以上だったかな、と。

 で、その分かどうか知りませんが、割を食ったのが帯刀さん。今まであまりメジャーではなかった人をクローズアップした功績ってのは勿論評価されるべきですが、個人的には残念な結果だったと…。何故なら、あまり知られてなかった分、すでに脳内補完していたのですよ、小松帯刀という人物を。

 ①薩摩の家老で、②西郷や大久保らを世に送り出し、③惜しまれつつ早世、④そして銅像が凛々しい(笑) という少ない情報から創り上げておりましたので、ドラマの帯刀とはかなりギャップがございまして…。西郷さんや大久保さん、慶喜や龍馬なんて幕末の超有名人は、ほっといてもどこかで活躍されてるんですが、帯刀さんはどっちかっていうと控えめに活躍されてるだけですからねぇ。あんな最初から最後まで篤姫、篤姫言ってて、準主役な割りに目立った活躍シーンがない帯刀は、うーんという感じでした。


 まぁ、好き勝手書かせていただきましたが、全体的には、これだけ世間的にブームを起した大河ってのは近年記憶にないので、大成功という感じでしょうか。


 ついでに来年の大河について。「天地人」、個人的には何故来年やるんだろうと思ってるんですが。去年武田だったんだから、もう少し時間あけてもいいと思うのに。そして、再来年はまた幕末でしょ? もう少し幅広く題材とってもらえると嬉しいのになぁ。

 予告見た限りでは、期待と不安がぐるぐる、って感じですか。テーマの「愛」が変な感じになっちゃわなければ、面白そうかな、と。ところで直江兼続と言えば私はあの兜しか知らなかったんですが、愛染明王の愛だと思ってました。(PHP研究所『甲冑のすべて』) 諸説あるんですね。

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2008.12.14

第五十回 一本の道

OP。…まぁ、徳川家の立場から見れば悲惨な末路ではあるかもしれませんが、徳川家も同じ事、いままでやってきてましたからね。

 さて、明治。大奥組は香水など愛でておりまして、すっかり文明開化を謳歌されているようです。明治元年の12月と言えば、まだまだ北の方では戦は続いていたと記憶しておるのですが…。ま、いいか。徳川宗家がよければそれで。篤姫には直接関係ないし。でも、勝さんはのんきに鮭なんて持ってきている場合ではないのでは?(笑) まぁ、ここで騒いでても仕方はないでしょうけど。

 明治政府の中心となるべき薩摩では、帯刀が久光に版籍奉還を進言されておりました。…ちょっと久光の方に同意してしまいます。今のご時世だから言えるんだと思うのですが、結局は明治って西洋の猿真似ですからね。でも、今こうやってのんきにネットなんか出来ているのも、この方々のおかげなんで。ありがたいとは思っています。久光の「兄上が夢見ていた日本とは…」って台詞はなかなか興味深かったですね。斉彬なら喜んだか、嘆いたか。

 篤姫の元には勝さんしかおいでにならないのかと思いきや、なんと、お母様&お兄様登場。最後ですから大盤振る舞い。大変なご時世を生き抜いてきた方々でございますから、こういうご褒美をご用意しておいてあげても良いかと存じます。

 さて、西郷と大久保の対立が表面に現れてきた頃、帯刀は大阪で病に臥せっておりました。やっぱりこの人が早死にしたのは何とももったいない。そんな帯刀の元へお近さん登場。どうやらお琴さんが帯刀に内緒で薩摩へ文を送っていらっしゃったようです。個人的には、最後は正妻に看取っていただきたいと思うのは、夢見すぎでしょうか。
 帯刀の死の報せは、大久保によって篤姫にもたらされます。お守りを握り締め号泣する篤姫。これは辛いよね…。
 大久保さんは薩摩にも登場。西郷さんと大久保さんの対面の時のあまりにも唐突なBGMにはちょっと噴出してしまいましたが、ここ、感動的なところですよね。帯刀さんの遺志が果たされるっていう…。とにもかくにも帯刀の遺志は果たされたわけではあるんですが。

 何だかとっても最終回っぽい展開です。西郷が新政府を辞して江戸を去り、代わりにと言っては何ですが、和宮が江戸へやって参ります。本当に、余生って感じだなぁ。芝居見物、そして、有名なエピソードをお一つ差し込んでおきます(笑)。最期はナレーションで。
 さぁ、どんどん駆け足で進めていきますよ。家達結婚、その席に滝山&重野、登場。その他、大奥に仕えた女性たちが次々に近況報告に訪れます。みんなみんな幸せになれて良かったですねぇ。というわけで、全員揃ったところで記念撮影。穏やかな日でした。

 そして、そして、西南戦争、大久保暗殺まできっちりいれておきました。まぁ、篤姫がそれだけ生き抜いた、って事でもあるんでしょうけど。しかし、この最終回、他の人はあんまり老け込んでないのに、篤姫だけ妙に老け込んだ気が…。(勝さんが元気良すぎるのか?)
 そして、篤姫の死。穏やかな最期でした。
 ところで、文鳥(?)は外に放すと生きていけなくなると思うので、ちゃんと籠で飼ってあげてた方が良いと思いますよ。それはともかく、めちゃくちゃ駆け足ではありましたが、結構上手くまとまってる最終回だったかなぁ、と思いました。好き嫌い、別れそうではありますが。
 後1回だけ感想書かせていただきます。


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2008.12.07

第四十九回 明治前夜の再会

OP。江戸城明渡し。大奥で働いていた女中たちにとってはまさに寝耳に水の大量リストラだったんだろうなぁ…。でも結構教養レベル高そうだから、再就職は意外と簡単?

 江戸城明渡しが近づき、それぞれに別れを惜しんでおられるようです。なんちゅーか、ここは穏やかなもんですな。同じ時に国内で悲惨な戦いが繰り広げられていたとは信じられないくらい。
 そして明渡し日当日。家定との思い出にふける篤姫、大奥とともに消えると告げる滝山、そして涙ながらに花を活ける本寿院。…にしても、なぜ本寿院が演じるとシリアスなはずのシーンがコミカルになるんだろう(笑) 嫌いじゃなかったよ、この本寿院。非常に人間的だった。それはともかく、本寿院が花を活ける姿を見て、なにやら思いついたご様子の篤姫。皆にも花を活けるようにと命じます。
 いよいよ大奥を去る時、滝山は、大奥を閉じるのが篤姫の運命だったと、自らの運命を知った大奥が篤姫を呼び寄せた、と告げます。これは、大奥とともに人生を歩んできた滝山だからこそいえる台詞だなぁ。
 翌日、土足で大奥に踏み込む薩長軍。そこで目にしたものは、花で飾られた大奥の姿でした。まぁ、一矢報いたみたいな感じ? 大奥の意地ってやつですね。
 
 帯刀は岩倉と大久保に薩摩もいずれ版籍奉還を行うつもりである事を告げます。徳川の禄が多いか少ないかは微妙なところですか。言ってる事は岩倉&大久保の方が正しいですからね。家臣を養っていけないのは確かですが、養っていかせたくないってのも新政府の本音でしょうから。
 篤姫への待遇は、個人的にはまぁ、こんなもんが妥当だと思いますが、当然ながら長年の大奥暮らしに慣れている重野や唐橋には納得できないものがあるようで。すこしでも暮らしの助けになるようにと重野までが篤姫の元を去っていきます。

 いろいろな人との別れを経験してふさぎこんでいた篤姫の元に帯刀が訪れます。…まぁ、もう、好きにするが良いさ。というわけで、恒例の囲碁。そして、告白&撃沈…。何と言うか、帯刀の描き方もう少し他になかったんですかねぇ…。お近&お琴も可哀想だぞ。特にお琴。出す必要あったか? 子供が出来た事が帯刀の成長に一役買ったって感じでもないしさ。

 とういわけで、次回とうとう最終回。あの予告の雰囲気だと、篤姫の最期まで描くか?


 

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2008.11.30

第四十八回 無血開城

OP。無血開城は江戸幕府最後の功績だろうなぁ、やっぱ。何だかんだ言ってよく耐えたと思います。あと「天は○○を滅ぼせと…」は負けた方は必ず思うことだと思います。

 篤姫は勝海舟を召喚。勝の策とは、追い込まれた者だけが取れる窮余の策でした。それやっちゃうと外国につけ入られて大変な事になってたでしょうね。勝は完全な悪役になってただろうなぁ。
 篤姫は西郷の情につけこんで(というと言葉は悪いですが)、何とか武力ではなく平和的解決を図ろうとします。そこで勝に託したのが斉彬からの書。
 勝は西郷と対面し、徳川存続の嘆願書を差し出します。が、西郷の気持は変りません。やはり、旧勢力は完膚なきまでに叩き潰さないとね。交渉は決裂かと思われたとき、勝は切り札を出します。…伏線としては見事だなぁ。これだけで意を翻すかどうかは微妙なところだと思いますけど。もう少し何か決め手が必要な気がします。ここに来てたのが大久保だったら、一蹴したでしょうからね。…まぁ、何はともあれ良かった、良かった。

 そして、江戸城を明渡す事を決意した篤姫の元に家定登場…。――えーと…。ところで、家定が言った「城を枕に討ち死に」は最後まで明治政府に抵抗した旧幕臣への皮肉ですか? 篤姫はともかく、家定には彼等の事を考える義務がありそうですけどね。ま、そういう歴史背景がなければ、いいシーンだったかとも思います。(無理は歩けど。)

 篤姫は大奥の女子を集め、江戸城の明け渡しを告げます。個人的にはこれからの篤姫の働きこそがクローズアップされてしかるべきな気がしますが、どうなんでしょう。大奥のみんなの面倒を見てあげた、ってのはすごい事だと思いますよ。

 ところで、帯刀は最後まで帯刀でした。…ひどい…。
 

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2008.11.23

第四十七回 大奥の使者

OP。前回の復習、ですね。これ見ながらちょっと思ったのがもう少し、大奥と慶喜の関係を丁寧に書いても良かったんじゃないかなぁ、なんて。何つってもこの辺、大きな見せ場の一つですからねぇ。どんだけ丁寧に書いても書きすぎるってことはない気がします。(逆に龍馬のシーン思い切ってカットしても良かったんじゃ…)

 慶喜の助命を綴った嘆願書。どうやって、朝廷に届けるかが一番の問題ですが、皆様素晴らしい自己犠牲精神。何か、時代だなぁ、って。ちなみに、酔っ払い本寿院は慶喜批判に終始されておりますが、批判するなら、家定辺りから必要かと。まぁ、慶喜がとどめを刺したのは間違いないんですが。

 さて、帯刀。何とか京にたどり着いたようです。大久保&岩倉は本当は余計な奴が、とか思ってそうですがね。帯刀はこの期に及んでも戦を止めようとしていますが、ここまで来てしまえばもう無理だろうなぁ。ところで、この時代、家老でも一兵卒にあんな扱いされちゃうんですかね。もうちょっと後なら分からないでもないんですが。某時代劇では久光に対して「時代が違いもんそ」と言ちゃうくらいだもんね。でも、手荒な真似はされてなかった。…ちょっと帯刀の人望が疑われる…。

 そして幾島登場。帯刀に会い、戦を止めて欲しいと訴えに来ますが、残念ながら今の帯刀にその力はなかったのでした。逆に帯刀、幾島にお願い事をしちゃったりしております。
 さて江戸。容保、榎本がご登場。見事なまでのちょい役でした(笑) 名前出す必要、あるのか? もう一人テロップすら出なかった人は、小栗さんでいいのかな? あと主戦派って誰だっけ…。

 嵐を呼ぶ女、幾島が大奥に再登場! ここ、笑うところですか? 感動の再会なのに。でも、この方が登場すると、場が明るくなりますな。いろいろと沈みがちな大奥でしたから、幾島パワー注入で活気を取り戻せ、って感じですか。
 帯刀でも出来なかった(苦笑)、制止を振り切っての西郷との面会を果たした幾島。(天璋院の名前に負けたか? それとも熟女パワーか?) 西郷に篤姫からの手紙を渡します。どちらの陣営にも属さない立場で二人の話を聞いていると、西郷の意見の方に軍配をあげたいな。まさに別の話。政権が変わるときは先の権力者を滅ぼすのは歴史の鉄則ですからねぇ。徳川だって、豊臣を見事なまでに叩き潰してるし。

 そして無血開城へ。一連のクライマックス、だね。


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